紅葉に、ハマる秋。
初めまして!クスノキです。
今回は、日本一早い紅葉が訪れる北海道は大雪山の旭岳に登りました。
旭岳は2290mの北海道最高峰の山で、旭川空港から車で1時間弱の場所に位置します。
旭岳を映し出す姿見池までロープウェイが通っており、登山客以外の利用者でも大変賑わいます。
今回は、ロープウェイに乗って旭岳をピストンしていきました。
北海道での2000m越えの山ですから、防寒対策は万全にして、いざ!
すげ〜綺麗!
ロープウェイからの紅葉の景色が既に満点です。色彩加工された紅葉の写真が溢れる中で無加工の、自然のそのままの美しさを全身で受け止めます。本当にすごい。
姿見駅に到着するとすぐに姿見池があります。これから登る旭岳を綺麗に反射しています。
天気にも恵まれ、幸い暖かく、フリースだけ羽織って登ることに。
旭岳はその高い緯度のために森林限界が本州より低く、基本的にここからは礫石が多い岩肌の稜線を登っていくことになります。
姿見駅から2時間ほどかけて山頂を目指します。ひたすら直登です。休憩できそうなポイントが多いので、ゆっくりな人でも3時間はかからないのでは。
途中で90Lザックを背負ったペアのカナダ人に会いました。聞けばこれから大雪山系を縦走するそう。頑張れ〜。
紅葉のベストシーズンなこともあり、山頂付近では降り始めの登山客が多く、譲り合うのも一苦労。金庫岩から頂上までの間は傾斜がキツくなり、道も狭くなるので、無理にすれ違わないように注意しましょう。
山頂に着きました〜!大雪山系の1番の特徴は、日本アルプスとは決定的に違う山並みにあると思います。なだらかな輪郭と裏腹に一つ一つの山のスケールが大きく、道中見えた谷や森林も本州にはない山の自然を見せてくれます。例えるなら、映画『ロード・オブ・ザ・キング』に出てくるような景色です。ニュージーランドってこんな感じなんじゃないかと勝手に思ったり。
本当に天気と気温に恵まれ、長袖のランニングウェアの上に半袖だけで過ごせてしまいました。が、こんなに幸運なことはあまりないと思うので、細かい温度調節ができるようフリース、ダウン、ウィンドブレーカーを持って行って重ね着スタイルで臨むのが賢明でしょう。
あとは同じ道を降りて行程は終了です。のんびりと登って大体4時間半ほどの登山だったでしょうか。体力に自信がない人でも、6時間ぐらいでいけるのではないでしょうか?ロープウェイの最終便にだけ気をつけて予定を組んでみるといいでしょう!
テレビで大雪山の山なみを見て一目惚れし、登ってみたいと思っていた山にこんな最高のシーズンに登れて本当に良かったです。紅葉狩りにはそれほど興味がなかった僕ですが、今回の登山をきっかけに秋登山の魅力に虜にされてしまいました。旭岳は登山初心者でも気軽に登れる山ですのでおすすめです!
大雪山は様々なルートがあり、旭岳から間宮岳を通り裾合平から姿見駅に戻る周回ルートもあります。雪渓が残っている可能性もあり、技術面や体力・時間の面でも大きくレベルが上がりますが、旭岳山頂から見た限りでは裾合平方面の紅葉も大変見応えがありそうでした。いつの日か自分も試してみたいと思います。
(先ほども述べましたが、旭岳は森林限界のため道中木が生えていません。つまり紅葉している木も近くでは見れません。近くで紅葉した木が見たいだけという人は姿見駅周辺の散策でも十分楽しめるかと思います。)
補足と注意
補足と、個人的に注意したい点です。参考になれば幸いですが、判断は自己責任でお願いします。
ロープウェイのふもとにはビジターセンター前の無料駐車場と、有料駐車場があります。朝6時半時点で無料駐車場は一杯でしたので、車で来られる方はご注意ください。有料駐車場には空きがありましたし、ロープウェイから徒歩5分くらい?手前にももう一つ無料駐車場がありました。
旭岳登山のブログなどを見ていると、スニーカーでも登れると書いてあるものがいくつかあります。登ることは不可能ではないかもしれませんが、私としては軽登山靴を履いていかれることを強く勧めます。(登山靴があればもちろんそれで構いません)
旭岳はずっとガレ場が続きます。浮石が多く、踏ん張りの効かないスニーカーで登るとズルズルと石が滑ってしまいます。そのため落石が起きる可能性があり、大変危険です。テニスボール程度の石が転がり落ちても、下にいる人に当たってしまったら死んでしまう可能性もあります。
続いて、登山道の両端にあるロープは登山道の範囲を示すものであり、手でつたって登る補助用具ではありません。体重を支えるように設計されておりません。素手で握っていた場合、転倒時に手を擦り切って出血する危険もありますし、体重をかけた際に支柱が抜けて転倒する危険もあります。両端のロープに捕まって登るのは絶対にやめてください。
登山を嗜む方からしたらとても初歩的な注意で驚かれたと思うのですが、スニーカーで石を滑らせながら降る方、ロープを掴みながら登る方が少なからず見受けられ、注意喚起せざるを得ませんでした。おそらく、北海道において気軽に登れる山と知られ過ぎている(他に登れる山がない)のが原因ではないかと思います。
万が一落石を起こしてしまったら、「ラーーック!!」と大声で叫んでいち早く下にいる人に異変を知らせ、回避させてください。「ごめんなさい〜」と謝っている暇はありません。
最後に小言が続き申し訳ありません。どうしても書いておくべきだと思い、書かせていただきました。
紅葉の旭岳はとてもすばらしく、登る魅力は十二分にあると断言できます!しっかりと準備をした上で、安全で楽しい登山にしましょう!